いわいわねワイワイ(^^)/

フラメンコギタリストなのに最近はピアノばかり弾いてます(笑)

第385回 ノヴェンバー・イレブンスの思い出3

帰国後の出演

スペイン長期滞在のため、他のタブラオ同様にノヴェンバー出演も無くなりました。

一旦ご縁が無くなると、なかなか声が掛からなくなってしまう…これはフラメンコ業界だけに限った話ではないのかもしれません。スペインから帰国後、なかなかノヴェンバー出演の機会はやってきませんでした。

 

そんなタイミングであたしを推薦してくれたのが、いつもお世話になっている草野櫻子さんでした。

櫻子さんのおかげで、様々な人たちと共演させていただくことができ、とても感謝しています。帰国後から10年以上も出演させていただきました。本当にありがたいことですm(_ _)m

 

 

日本の仕事の変化

あたしがプロ活動をはじめた当時、タブラオ出演は、限られたプロにのみ与えられた特権でした。中途半端な気持ちの人は、こわーい先輩に泣かされる世界だったかも(笑)?終演後にステージの上で、お客さんと一緒に記念撮影をする…なんてあり得ないことでした。ステージは神聖な場所なんですから。

 

現在までに、フラメンコ界が少しずつ変化していく様を感じてきました。

ノヴェンバーのライブでもそれは同じで、素晴らしい実力を持ったプロが出演する日もあれば、まだ駆け出しのプロが出演する日もあり、まだ素人の域を出ていない人たちの発表の場になる時もありました。

これは、あたしのような頭の固い人間には、当初は受け入れがたいものでした。しかし、お客さんの反応は決して悪くありませんでした。社交辞令でホメている人もいたでしょうが、全ての人がそうならば、次第にお客さんは入らなくなるはずです。

 

おもしろかったのは、いろんな教室の生徒さんたちを集めたライブで、それぞれの教室の先生や仲間たちが見に来ていたりしました。

レベル的にはプロとは言い難い出演者の場合でも、生徒たちががんばって上達していく様を先生が見て楽しむとか、教室の仲間ががんばって踊る姿を見て楽しむとか…こんな楽しみがフラメンコにあってもいいのかなって思うようになっていきました。

 

 

出会いと練習伴奏

今から半年ちょっと前に、「練習伴奏」をHPに載せました。

練習伴奏を依頼してくれるターゲットは指定していません。どのレベルからご連絡いただいても対応できます。仮に役に立つアドバイスができなかったら、お金をいただきません。

 

しかし、実際にもっとも多くご連絡いただいたのは、「ノヴェンバー共演がキッカケになった駆け出しのプロたち」でした。

あたしの行う練習伴奏の実態がわからない人は、他のギタリストとのリハーサルと似たようなものという認識でいたようですが、一度受けていただくと様々な効果を感じていただけたようです。練習伴奏から何かをつかんで、それをノヴェンバーの本番に活かす…という流れが出来ていました。

 

それもあって…今回の閉店は本当に残念です(T_T)

ご縁の無かった人と知り合って、練習伴奏によって有効なアドバイスを伝えて…という機会が無くなってしまったのですから。